2012年09月24日

地獄週報9月最終週

先週、完全にアタマのおかしい話をフルスロットルで
書き散らかしたので今回は全然面白くない話。


ちょい前すが、眠たい目玉を振り絞ってレーピン展を見てきまして。
ロシアの画家は百姓臭くて素朴で素直で写実的なのが多く、俺好み。
以前、大金欠の時、嫁の貴金属を売り払ってまで見に行ったのも
ロシアの絵画展。行ってみたい美術館はルーブルよりもトレチャコフ。
そのロシア絵画の中でも肖像画で有名なのがレーピン。
百姓系じゃないけど、その画力は史上トップクラス。
で、期待しつつ入ってみると初期はまさしく期待通り。
世に出るべく努力して絵画と向き合ってる姿は実に勇ましく
おうカッコいいぜ!気が合うな!と感動しきり。

特にゴーゴリの狂人日記の挿絵は、最近俺の考えてた事と
ピタリでうれしい発見。いいぜ、レーピン。

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ひとつの作品に対する真摯な姿勢。真実を見据えようとし
その表現方法を模索する探究心と実にアタマのいい手抜きぶり。
おお、これだ!と燃えた。のは前半だけ。

時系列で進むとみるみるうちに、有り余る才能が世事に流され汚され、
違う方向で花開いちゃった感爆発。
B級ホラーを見る時のバカそーじゃねえだろ感炸裂の大失速。
ズルを覚え、媚びる事を覚え、金や権力を知り、ってあーあ…

でもしょうがない。人生いろいろあるし、好きな事でも
仕事にしちゃったらそうそう自由な事も出来ない。
作品として見るから問題があるんであって、商品として見れば
問題はなくなる。顧客のニーズに答えてるだけなわけで。



そう考えるとますます杉浦茂は凄いわけです。
マンガ技術で言うならば最低ラインなのに、狙ったわけでなく
飄々と己のスタイルを貫いた姿勢は、押し出しはゼロでも
流され度もゼロ。自然体の姿に男の中の男を感じるわけです。

最近出た、おもしろブック版の猿飛佐助は60年前の漫画ながら
超大満足。文庫版を持ってる人もぜひ買うしかないお得本。

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で、それを読みつつ、先日出張ってきたのが

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これがチョー素晴らしい展示で、会場で流れてるドキュメンタリー映像も絶品。
「鬼に訊け」で宮大工の姿勢、こちらの映像で数奇屋大工の姿勢を知れば
まず日本における建築の大まかな流れと技術の高さを理解可能。
本当に建築ってのは素晴らしいし、面白い。
映画と同じ、でっかいオモチャの汽車。

基本的に今回の展示も技術の説明なんすが、最後に職人の道具も
少しだけ展示してある。これが泣けるくらい美しくてですね。
大事に愛でられてきた道具の艶や傷、使い込んだ跡が刻まれた様は
そのへんの美術品の数百倍素晴らしい。うっとりするほど。

鉋の刃の鈍い輝きの向こうに見えるものは、仕事への矜持。
この道具でいい仕事してやろうという、ナメてない姿勢。
仕事っておもしれーな、という純粋な好奇心と向上心。
仕事ありがてーな、という社会への理解と自然や文化への感謝。

結果、たとえアタマの悪いクソみたいな表だか裏だか手順ジャンキーの
茶坊主崩れが使う部屋になろうとも、庵を完成させた時点での
技術だけは本物で、うそをつかない。
宗教も思想も関係なく、研ぎ澄まされた技だけが輝く。
そういう輝きが翳まない展示。

レーピンの受注も数寄大工の受注も仕事として
同じステージであるなら、この印象の差はなんだろうか、と。
真摯さ、か。そう考えてるとやっぱ客ナメてんのが
ビシビシ伝わってくるからまずかったんだな、レーピン。


真摯に仕事して、あいつに任しておけば間違いねーなと

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信頼を得られるようにして、あいつは本当にアタマおかしいなっつー
狂乱のオリジナル造型が出来るよう頑張ろうと思いを
新たにさせてくれた展示は、どちらもあとちょっと開催中。
posted by サンダーロードスタイル at 21:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月17日

地獄週報9月第4週

まずなんつっても、いよいよこれが発売されましたね。
スーパー素晴らしいので皆さん買うしかない。

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カマキリの出来凄い。マジで。



あと、これ話。

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いちおうスカ王国に製作記事を簡単に上げてあります。


でこの人形、作業は引き受けたものの、当然ながら俺も見返りを要求。
「鉄でなんか欲しいもんないか?」「ない」
「油圧Tシャツいらないか?」「いらん」
つーやりとりはすでに交わしていたので
じゃ、ロボット乗らしてくれ、と。

運転してお前んチの子供と犬を追いかけさせてくれ、
とは言わないまでもコクピット感くらいは味わわせてくれ、と。
座ってしまえばこっちのものなんで、アトリエを破壊しながら
ロボットが飛び出すという、男なら誰でも夢見る新聞の見出し。
ロボット大暴れ、開発者下敷き。


ちなみに今まで一番興奮した乗り物は

これ

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これ、上のバケット内でも操縦できるんすが
完全にマジンガー気分。この高さでマエヨコジョウゲと
動くとものすごい快感。
ちなみにあんまり調子乗って動かしてると親方に
下からの強制操縦で引きずりおろされます。上に主導権なし。

つーわけで、そういう興奮を味わえるかもしれないなら、と
このスーパークソ忙しい状態で作ってやったっつーわけですぜ。


で、スーパークソ忙しい中でもどうしても見たかった

これを


見た

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もう映画の感想は書かないつもりだったけど、あまりに素晴らしかったんで
ちょっと書きたい。完全ネタバレ、エイリアンの本質に迫る渾身の研究なんで、

OKな人だけ


続きを読む
posted by サンダーロードスタイル at 00:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月10日

地獄週報9月第3週

俺が大豆に裏切られて久しいという話は書きましたでしょうか。

豆腐が大好きで、1食1丁はもちろんのペースで狂ったように
食い散らかしたあげく、あろうことか大豆アレルギーになってしまい
モヤシ食っても咽喉が腫れ上がるという始末。

俺の魂についてこられないヘボ肉体が悪いのか、それとも
もうこれ以上アンタは食わないで、と願った大豆軍団が悪いのか。
いずれにしても大好きだった豆に背中を向けられておりますが
上等だこのクソ大豆。
お前らなんかもう他人の生涯の3回分は食ってやったから屁でもないぜ。
俺には小豆だってあるし、なんつってもマイフェイバリット豆の座は
いまや、

この豆だ。

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ハナマメ。ハナマメ大好きサンダーロード。
ハナマメ最高、結婚して。


今まではグンマのお土産っつったら清芳亭の饅頭だったけど、
味は落ちるわ、態度は悪いわ、で、もう食わなくても結構。
いまやグンマの最高菓子の座は

これの時代。

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と、これくらいで俺のハナマメLOVEはご理解いただけたと思いますが


先日発見したこれ

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全16種の中で、輝く豆を発見。

ついにハナマメ立体化か。よーし、当ててやるぜ!とアタック。


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一発でハナマメゲット。
神通力炸裂。スーパーうれしいぜ。ざまーみろ大豆。


いまや、映画サイレントヒル2のポスターだって


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ハナマメ柄にしたがるファンが現れる時代。

日本よ、これがハナマメだ。
じゃなくて、アメリカめ、ハナマメ分けてあげない。


つーわけで、改めてハナマメ立体品の魅力に打たれたので
こないだのウサギ通販みたいに、
この単品ハナマメストラップだけ注文しまくって


こんなになりました。

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なんつー愉快な報告をしたいところですが、
残念ながらこれは見果てぬ夢の世界。
さすがにこれは本物のハナマメ写真。


しかし、当たりに味をしめて隣にあった

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これを回し

シイタケゲット!欲しいぜシイタケ!

と思ったら

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ぐえー、カタマリ。いらん。

トリュフ食って喜ぶのはブタとブタみてーな人間だけじゃねーか
という真実、思っても口にしてはいけません。
くれぐれもありがたがって食ってる所、水をささないように。


まあ我が家での使い道といえば

こういう配置で天井からブラ下げて飾るくらい。


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(理想図)

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じゃあまあ、トリュフの使い道はそれでいいとして



調子乗って回しちゃったコイツら、どうしよう

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posted by サンダーロードスタイル at 22:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月03日

地獄週報9月第2週

先週の段階ではあまりの仕事量に、9月になった時
俺たぶん死んでるなと思ってましたが、案外生きております。

金曜締め切りの段階で、完全に無理と思ってたところ、なんと
木曜に締め切りが繰り上がるかもとのご連絡。
よーしそんなら俺もう、彫りながら死んでやる!と
フルスロットルをかけたところ、やっぱり金曜日でいいということになり
後先なしのバーストのおかげで意外な伸びシロが発生。
どうにか間に合った次第。人間、勝手に限界を決めてはいかん。

で、3徹明けで納品に向かい、そこでハブ酒を飲まされそうになった時は
やっぱし俺死ぬかもなと思いましたが、その翌日にはなんと

再び杉浦展にGO。

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最近はちゃんと休まないとテキメンに弱体化するオッサンボディですが
この機会を失うとしばらくこの衝撃を感じられないと思ったので
命削って出かけて参りました。そんでまた2時間も滞在。アタマおかしいす。

つーわけで若干狂った忙しさがあったんですが、そこはホラ
ダウンロードしてたペーパークラフトを組み立てることもなく

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マジメにペース配分してたわけですよ。

ちなみになんでこんなペーパークラフトでも欲しいかというと
墾田永年もうヌイグルミを増やしてはいけない法
が我が家では発布されているのでヌイグルミは買えません。

しかし、やっぱ1匹くらいは立体でエージェントが欲しいので、
実はこっそり小さめのワイルドアニマル系フィギュアのこれを

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こうしてやろうと

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企ててはおりますが、マジでそんなことしてる場合ではないので
やりません。



ぜんぜん話は変わりますが、ちょっと思い出話。


天才たけしの元気が出るTVの、この回。

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俺が高校卒業して、勝手にバイトで使ってもらえると思ってた
怪物造形会社の近所に引っ越してきて、行ってみたらその会社が
八王子に移転しててそこにはゴミしか残ってなくて、泣きながら
アルバイト情報誌を買って帰ったっつー話は以前書いたと思いますが
その頃の話。

特殊メイクで映画に名前が出るまで帰らないぞ!と勇んで上京したものの
知り合いもツテもないうえに、バイト先(予定)も失ったもんで
八方塞でどうしようかと思ってた時に、TVで見たのが上の告知。

もうこれしかねえ、と思って収録当日、会場である世田谷公園まで
メイクしたままバイクで向かう。


それがこれ

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で、優勝すると10万円だったけど

このドラえもんに負ける。


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(作業場のブラウン管TVの画面撮影なもんで)

でも、会場でこんな本格的特殊メイクしてたのは俺だけで
スタッフから、今度これがあるんで出場してみないか、と

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打診を受ける。素人なのに。
高校卒業したてのボクちゃんなのに。

いやもう天にも昇る気持ちでしたよ。

やっとフックがかかった。どっかに引っかかれた!と。
東京で知り合いはいないし、どうやってデビューしていいのかも
わからなかったんで、TVに食い込めた!と思ったわけです。

そんでそれ用の新作を作って、収録会場に向かったわけです。


仏頂面で出てきて、俺は怒ってるけど腹の底では…、とめくると

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というもの。群馬から出てきたばかりの18歳の田舎ボーイの
精一杯のセンス。泣けるぜ。


でもそしたら、薄汚いADが首をひねってですね。
ぐいっと腹の作り物をナナメにずらして

「ハーラ見てたーのねー♪」

と、歌いながらガニマタで踊れと言うわけです。

おおーそうすると面白くなるのか!さすが元気が出るTV!
今ここで気に入られれば、特殊メイクの仕事に近づけるかも
しれない。グイっと曲げられたことで造形したヘソの位置が変わっても
面白かったらいいじゃないか!よーしやってみよう!

などと、
悲しいモンスター系のグンマー脳が思うわけもなく、
ふざけんなコノヤローそんな真似出来るか!
と啖呵切って帰ってきました。

後悔と怒りと焦燥感に震えつつ、一人暮らしの部屋に戻っても
なーんも手元に残ってない。ずいぶんと自分が短気なのかと
思い悩んだもんです。

で、つい先日、20年ぶりくらいでこの番組の再放送を見たっつー話。

もしあそこで踊ってたら、違う人生が開けてたんだろうか。
すごく愉快で気さくな人間になってたかもしれない。

なんつーキモい事をぜんぜん考えない俺でよかったぜ。
あのクソAD、バイクでタテヨコで轢いて逃げてくればよかった、
くらいに思っております。はい。
posted by サンダーロードスタイル at 00:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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